マーケティング活動の変化
現在、企業のマーケティング活動には変化が生まれ始めています。その変化を知るための資料として、株式会社シーエスエムが発表した調査結果が参考になります。
同社が137名の顧客から回答を得たアンケート調査によると、約80%が「新型コロナウイルスが企業活動に影響を与えた」と回答していますが、そのうちの約60%は「業績が悪化した」と回答。これらの原因は主に対面型の営業活動が自粛などによって行えなくなってしまったことにありますが、同時に約90%は対策として「テレワーク・在宅勤務」を実施したと答えています。
そして、「テレワーク・在宅勤務」を実施している約半数は、対面型の営業活動に代わるインサイドセールスを実施、または実施予定と回答しています。さらにインサイドセールスの実施にあたっては、自社内のリソースでまかなっているケースがほとんどであることが明らかになっています。
このような自社内の営業リソースをオンライン型にシフトする動きに加えて、マーケティング活動においては、従来からのSEOやSNSでの発信、メールマーケティングに加えて、オンライン型のセミナー(ウェビナー)を実施し、認知拡大やリード(見込み顧客)の獲得を図る動きが多く見られているようです。
(参照:株式会社シーエスエム「【実態調査アンケート結果発表】新型コロナウイルスによってマーケティング活動はどう変わったのか?」 )
インサイドセールスとコンテンツ制作
電話営業、またはテレマーケティングと呼ばれる営業手法は、インサイドセールスの典型的な例として挙げられます。しかし、近年はZoomやGoogle Meet、Microsoft Teamsなどの普及によってビデオ会議システムを活用した営業活動が活発化し、従来の電話営業に代わるインサイドセールスが主流になりつつあります。
こういったインサイドセールスのニーズが活発化している背景には、新型コロナウイルスの感染拡大もありますが、以前からあらゆる業界で問題視されている人手不足があります。
特にベンチャー企業では、採用の人数を増やすのも簡単ではないため、少人数で多くの顧客をカバーする必要がある企業がほとんどです。そのための効率的な営業活動として、数年前からインサイドセールスに注目が集まるようになりました。
さらにインサイドセールスと並行して、自社サービスや製品に興味を持ちそうな人が必要としている情報をコンテンツ化して発信し、潜在的な見込み顧客を開拓するコンテンツマーケティングも注目されています。このコンテンツマーケティングとインサイドセールスの二軸によって、それぞれタイプの異なる顧客にアプローチしたり、またはコンテンツがインサイドセールスを後押したりすることによって顧客を獲得している企業が増えています。
それを実現するために必要なコンテンツ制作ですが、いくつかのメリットに加えてデメリットも存在します。ここからは、コンテンツ制作に取り組む企業が知っておきたいメリット・デメリットについて具体的に見ていきましょう。
企業がコンテンツ制作に取り組むメリット
コンテンツ制作に取り組むメリットは数多く存在しますが、大きなメリットとして次の3点が挙げられます。
1.コンテンツが資産となる
Webマーケティングの手法のひとつとして、Google広告やアドネットワークへの広告出稿が考えられますが、効果を得るためには継続的な広告費用は発生します。一方のコンテンツ制作(コンテンツマーケティング)であれば、制作後に追加費用が発生することはほとんどありません。もちろん、コンテンツ修正などによって費用が発生するケースも考えられますが、広告出稿と比べれば圧倒的にコストは抑えられるでしょう。
そのようなコンテンツを資産として増やしていけば、コンテンツを閲覧する読者が増えていき、やがて読者が自社サービスや製品の見込み顧客となる可能性も高まります。もし、毎月の広告費を抑えながら、継続的に見込み顧客を集められるコンテンツに成長すれば、その資産価値は極めて高いと言えるでしょう。
2.自社のブランド力を高められる
制作したコンテンツが、読者の求める情報を提供することができれば、その企業に対するイメージはポジティブなものになっていきます。たとえば、自社のサービスや製品を利用しうる読者が困っていることや、疑問に思っていることを解消できる質の高いコンテンツを公開し続ければ、読者はおのずと「この会社に任せてみよう!」と考えるはずです。
もちろん、質の高いコンテンツを制作するには相応の手間がかかりますが、見込み顧客からの信頼の獲得は、成約に直結する要素でもありますので、制作にはある程度のリソースを確保すべきでしょう。
3.記事の制作業務を外注することもできる
必ずしもコンテンツは自社で制作しなければならないというわけではありません。たとえば、当社のようなコンテンツ制作を専門とする業者に依頼することも可能です。また、コンテンツマーケティングにおいては、「専門的な知識をいかに分かりやすく伝えるか」が重要な鍵となりますので、戦略的に情報を設計する技術や言葉の表現力が求められます。それらのスキルをコンテンツ制作の経験がない自社のスタッフが、自力で養っていくには多くの時間や労力を必要とします。
その点、既にコンテンツ制作のスキルを有している専門業者などに依頼すれば、制作の時間を短縮することができますし、スタッフの工数削減にも繋げることができます。もちろん、外注には費用が発生しますので一概にメリットばかりとは言えませんが、費用対効果を想定しながら検討する価値はあるのではないでしょうか。
コンテンツ制作の課題
コンテンツ制作には多くのメリットがあることがお分かりいただけたかと思いますが、いくつかのデメリットが存在するのも事実です。そのデメリットを踏まえて検討していかなければ、効果が得られにくい可能性もあります。特に次の3点に関しては、事前に理解しておく必要があるでしょう。
1.費用対効果が出るまでには時間がかかること
制作したコンテンツは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンから読者を獲得するケースがほとんどです。この検索エンジンからの流入を待つことに加え、自社のフェイスブックやツイッターなどのSNSとも連動してコンテンツを発信している企業も多いでしょう。まずは検索結果での上位表示を目指すこととなりますが、そのためには公開したコンテンツのアクセスデータなどを検証しながら、少しずつ順位を高めていく方法が主流です。
このような積み重ねによって、一般的には上位表示が実現するまでに3ヶ月〜6ヶ月ほどはかかるとされています。少なくとも、コンテンツを公開した直後から読者が獲得できるというケースは極めて稀となりますので、「長期的に取り組む必要がある」という認識を持っておく必要があります。
2.質の高いコンテンツを制作するには手間がかかる
前述のとおりコンテンツの質を追求するほど、その制作には手間がかかります。たとえば、Googleなどの検索ユーザーが入力するキーワードの選定から、読者像を具体化するためのペルソナ設定。さらにコンテンツをどのような展開にするかの構成を考案するなど、実際にコンテンツを書くという作業の前にコンテンツを設計するという工程が必要です。また、コンテンツを書いた後にも画像を作成したり、正確性を高めるための校閲をしたりするなど、多くの時間と手間を要します。
3.戦略の意思疎通がうまくいかないケースもある
コンテンツ制作を行う場合、制作に携わるメンバー全員がコンテンツを制作する目的や戦略を理解しておかなければ、方向性がバラバラになってしまう可能性もあります。それによって、方向性が異なるコンテンツが蓄積されていくと、読者に与える印象が当初に意図していたものから大きくズレてしまう可能性があり、信頼獲得のチャンスを逃してしまいかねません。このような事態を避けるためにも、コンテンツ制作に着手する前にメンバー全員の認識を統一させることや、戦略の意思疎通ができていることが重要になるでしょう。
しかし、テレワークの環境ではビデオ会議システムを活用しても伝わりにくいケースが多く、メンバー同士のコミュニケーションの質が落ちてしまうことが懸念されます。また、戦略の意思疎通は、たとえ対面だったとしても内容が複雑なだけにうまくいかないケースも多いでしょう。
まとめ
今回は、マーケティング手法として注目を集めるコンテンツ制作のメリット・デメリットについてご紹介しました。対面での営業活動が困難な昨今において、コンテンツ制作は新たな顧客を開拓するための有効な手段であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
しかし、ご紹介したようなデメリットがあることも忘れてはなりません。特にコンテンツ制作を自社で行う場合は、予想以上に手間がかかりますし、コンテンツの方向性を読書に最適化するには綿密なコミュニケーションが必要となり、見えないコストが発生していることになります。
そのため、自社でコンテンツ制作を行うための人的なリソースを十分に確保できない場合は、外注するという手段も検討されることをおすすめします。
当社がご提供する、月額4万円から始められる定額制コンテンツ制作サービス「Contents Stock(コンテンツストック)」では目的に応じた制作サンプルや売上改善に向けた分析レポートなどデジタルマーケティングに必要なメニューを多数ご用意しています。
Contents Stockを活用いただければ、意思疎通の手間やコストを大幅に抑えつつ、顧客に合わせたコンテンツ(One to Oneマーケティング)を数多く仕掛けることができます。決して作って終わりのコンテンツではなく、分析をもとにした販促活動のPDCAサイクルを回すことができます。
ご担当者様は、なかなか手が付けられなかった中長期的な企画や課題などのコア業務に専念することも可能になるでしょう。
もし、コンテンツ制作の外注先をご検討される際は、ぜひお気軽にご相談ください。
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