まずは現在の状況を分析
Webサイトの改善を進めていく際には、まず現在の状況を分析して「課題」を明確化していくことが重要になります。現状をしっかりと理解した上で、「どのような点を改善すればユーザーに価値を最大限提供できるようになるか」を探っていくことで、より成果に結びつきやすくなるからです。
では、具体的にどのような点を確認すればWebサイトの現状を把握できるのでしょうか。主に確認すべきポイントとしては次の5点が挙げられます。
1.サイトの閲覧数
Webサイトの現状を把握する上で、「サイトに訪れたユーザーの数」は最も重要といっても過言ではありません。アクセスは増えているのか、それとも減っているのかを期間ごとに明確にしていきます。また、ユーザーが閲覧したページ数を表す「PV(ページビュー)数」も、ユーザーの関心度を測る上で重要な数字となりますので、こちらも把握していくことをおすすめします。
2.ユーザーの属性
Webサイトに訪問したユーザーの性別や年齢といった属性を把握することによって、「今後どのようなターゲットに向けてコンテンツを充実させればよいか」を明確にすることができます。また、新規ユーザーとリピートユーザーの割合も、新規顧客の集客率を可視化する上では重要です。
3.アクセスが多い時間帯・曜日
どのような時間帯や曜日に多くアクセスされているのかを確認することによって、ユーザー像の予測を行いやすくなります。また、Webサイトを更新するタイミングが適切であるかどうかを判断する上でも重要な要素になります。
4.アクセスの流入経路
GoogleやYahooといった検索エンジン、TwitterやFacebookといったSNS、他サイトなど、Webサイトにアクセスしてきたユーザーの流入元を把握することにより、改善の方向性がより明確になります。たとえば、検索エンジンからのアクセスが多い場合は、「ユーザーの検索目的に応えられているか」という観点での改善にフォーカスすることができるわけです。
5.流入キーワード
ユーザーが検索の際に使ったキーワードを調べることにより、「ユーザーが何を求めてWebサイトに訪問してきたのか」を把握することができます。たとえば、「自社が扱っている商品名+値段」といったキーワードが多い場合は、すでに商品を認知しているものの価格までは認識していないユーザーが多いということが考えられます。
以上の5つのポイントは、Webサイトの改善を図るための特に重要な要素といえますので、実行されることをおすすめします。ここからは、Webサイトの分析に欠かせないツールについても詳しく見ていきましょう。
・Googleアナリティクス(無料)
言わずと知れたGoogleアナリティクスですが、Webサイトの改善を図る上では絶対に欠かせないツールとなります。先ほどご紹介した「閲覧数」「PV数」「ユーザー属性」「アクセスの多い時間帯・曜日」「流入経路」などは、Googleアナリティクスで確認することができますので、積極的に活用していくことをおすすめします。
ちなみにGoogleアナリティクスでは、ユーザー属性として、年齢や性別だけでなく「国」も調べることができます。そのため、日本人ユーザーだけでなく海外ユーザーもターゲットに含まれるWebサイトを運営している場合には、国(地域)のリサーチも行っていくとよいでしょう。
・Google サーチコンソール(無料)
Webサイトの改善を図る際には、ユーザーがどのようなキーワードで検索して訪問したのかを明確にすることも重要です。それにより、ユーザーが何を求めているのかを把握することができ、ユーザーと同じキーワードで検索すれば競合するWebサイトを知ることもできます。このような流入キーワードの分析は、Googleサーチコンソールの機能を活用することによって無料で行うことができます。アカウントの取得やWebサイトの登録など、Googleサーチコンソールを設置するための手続きは必要ですが、流入キーワードごとにWebページが表示された回数やクリック数・率などを簡単に把握することができます。
他社より優れたコンテンツを公開するためにも、流入キーワードの分析や競合分析は必要不可欠となりますので、ぜひGoogleアナリティクスと併用してみてはいかがでしょうか。
コミュニケーションバグが招く問題
Webサイト運営において発生しがちな問題のひとつに「コミュニケーションバグ」というものが存在するのをご存知でしょうか。これは、伝えたいメッセージが相手に正しく伝わりにくい状態、またはその原因のことを指します。
そのような事態は、私たちの日常生活における1:1の会話でも頻繁に起こり得るものです。たとえば、「話が長すぎる」「説明が要点を得ていない」「難しい単語ばかり使われる」「不安や疑問に対する説明が不足している」などによって、相手とのコミュニケーションがうまくいかなかったという事態です。こういったコミュニケーションバグは、Webサイトにおいても頻繁に発生しているのです。
Webサイトに多くのコンテンツを公開していても、そのコンテンツが読者にとって理解しにくかったり求める情報ではなかったりすれば、Webサイトの価値が低くなってしまう可能性があります。本来伝えたかったことが、伝えられていないWebサイトは数多く存在します。そのため、Webサイト運営ではコミュニケーションバグの改善も重要な課題となってくるのです。
コミュニケーションバグの改善ポイント
コミュニケーションバグは、大きく分けると次の3つに分類されます。それぞれ、どのような方法によって改善していけばよいのかを詳しく見ていきましょう。
1)「ユーザーが得られるメリット」が伝わりにくい
ターゲットや訴求ポイントを明確に設定した上でWebサイトを構築しなければ、サイトに訪れたユーザーに対して「自分にメリットがある」と実感してもらうのは難しいでしょう。そのため、「男性向け」「30代向け」「富裕層向け」などのように、ターゲットを明確に設定することが重要となります。
2)重要な情報が載っている場所が分かりにくい
Webサイトで商品やサービスを紹介している場合、多くのユーザーにとって商品のスペックや画像などは気になる情報です。しかし、それらの情報を記載している場所が分かりにくかったり、画像が鮮明ではなかったりした場合は、ユーザーのストレスを生んでしまいかねません。そのストレスが、Webサイトを離脱する原因になってしまう可能性もありますので、重要な情報は分かりやすい場所に掲載することが重要です。
3)言葉が理解できない
専門用語は、その言葉を理解しているユーザーにとっては便利ですが、理解していないユーザーのストレスを生んでしまう可能性があります。知らない専門用語が羅列されているWebサイトに訪問して「面白い」「勉強になる」といった印象を抱くユーザーはとても少ないでしょう。そのため、誰にでも理解できる言葉を使ったり、専門用語に対しては説明文を加えたりして、全てのユーザーが言葉の意味を理解できる構成を目指すことが重要です。
まとめ
今回は、Webサイトを改善する際に注目すべきポイントや、分析時に役立つツールなどについて詳しくご紹介しました。Webサイトの現状を把握した上で適切な改善策を見出していくことの重要性について、お分かりいただけたのではないでしょうか。
Webサイトには常に新規ユーザーが訪問してくるため、サイト改善の作業は定期的に行うことが重要です。一度の分析などでは、Webサイトを改善するために必要な情報を得られない可能性が高いでしょう。しかし、人手不足のため、定期的な分析にまで手が回らないというケースも多いでしょう。
そこでご紹介したいのが、当社が提供している「Contents Stock(コンテンツストック)」です。このサービスでは、コンテンツの制作から自社・競合分析までをパッケージ化しており、月額4万円からご利用いただくことが可能です。一貫してお任せいただくことによって、たとえ人手不足でも適切なWebサイトの運営を実現させていますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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